こんにちは!んぽです。
2025年3月21日に大手脱毛サロンである〝ミュゼプラチナム〟から驚きのニュースが飛び込んできました。
3月22日から4月20日まで全店で一時休業をするというのです。
一体何が起こったのでしょうか。
一時休業の裏にあった給料の未払いや2023年に買収されたものの破産してしまった船井電機HDとの関係をまとめてみました。

ミュゼプラチナムが全店一時休業
2025年3月21日、ミュゼプラチナムの公式HPで以下の発表がありました。
ミュゼからのお知らせ
平素よりミュゼプラチナムをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
この度、当社は新たな経営体制への移行に伴い、国内優良企業からの資金支援を受けることが正式に決定いたしました。
つきましては、各種準備を円滑に進めるため、誠に勝手ながら令和7年3月22日(土)から4月20日(日)までの期間、全店舗を一時休業とさせていただきます。なお、営業再開は4月21日(月)を予定しており、21日以降のご予約は、公式アプリ「ミュゼパスポート」または会員サイトにて、引き続き受け付けております。
また、ご契約をお持ちのお客様には、次回ご来店時まで最大半年間契約期間を延長する「休会」対応を当社にて実施いたします。該当のお客様は「休会中」の表記となりますが、ご利用可能期間が自動的に延長されますのでご安心ください。
本期間中にご予約いただいておりましたお客様には、多大なるご迷惑をおかけしますことを心よりお詫び申し上げます。本期間において、機器メンテナンスや店舗改修、スタッフ増員などを集中的に行い、お客様にこれまで以上のサービスをご提供できるように万全の体制を整えてまいります。
今回の一時休業は、国内優良企業による資金支援が決定したために実施するものであり、これにより財務・運営両面での再構築をより確実に行うことで、当社のサービスをこれからもお客様に安心してご利用いただけるようにいたします。
お客様には突然のご案内となりましたこと、また、多大なるご不便とご迷惑をおかけしますことを、重ねて深くお詫び申し上げます。営業再開後は、新たな体制においてもお客様にご満足いただけるよう、スタッフ一同、より一層のサービス向上に努めてまいります。
今後ともミュゼプラチナムをご愛顧いただきますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
ミュゼプラチナム公式HPより
この発表で
- 国内企業から資金援助を受けること
- 全店一時休業をすること
- 営業再開予定日について
- 経営を再構築していくこと
について触れています。
ミュゼプラチナムの問題
給料遅延・未払い
ミュゼプラチナムでは2024年11月から給与支払いが遅れており、2025年3月現在も未払いが続いている状況です。
当初は2025年3月19日を目途としていた給与支給が遅れ、3月25日分の給与も含めて資金が入り次第順次支給すると通知されました。
サイレント閉店
ミュゼプラチナムでは一部の店舗で〝サイレント閉店〟と呼ばれる、公式な告知なしに閉店する事例が東京や神奈川、大阪の店舗を中心にSNSで数件報告されています。
このサイレント閉店が続いていることから経営の悪化が指摘されていました。
ミュゼプラチナムと船井電機HD
船井電機HDとは
船井電機HDは、薄型テレビやプリンティングソリューション事業を中心に事業を展開しています。
- 1951年 船井ミシン商会が創業され、ミシンの部品や完成品の卸問屋としてスタート
- 1959年 社名を「船井軽機工業株式会社」に変更し、トランジスタラジオの生産を開始
- 1961年 船井軽機工業のトランジスタ部門を分離独立させ、船井電機株式会社が大阪市生野区で設立
- 1999年 大阪証券取引所市場第二部に株式を上場
- 2000年 東京証券取引所市場第一部、大阪証券取引所第一部に株式を上場
- 2023年3月 船井電機株式会社が持株会社制に移行し、船井電機・ホールディングス株式会社(船井電機HD)が設立
- 2023年4月 脱毛サロン運営のミュゼプラチナムを買収
- 2024年10月 船井電機HDが破産手続き開始
どうしてミュゼを買収したの?
船井電機HDが2023年にミュゼを買収した理由として
以上のことがあげられています。
船井電機HDとしては自社の発展のため、ミュゼプラチナムの買収に期待をしいたと思われます。
船井電機HDの破産はミュゼのせい?
船井電機HDはミュゼを買収した後から経営が傾き破産する形となりました。
船井電機HDは自社の発展を期待しての買収でしたが、結果としてはミュゼが抱えていた未払いの負債や資金援助のせいで資金繰りが厳しくなってしまったのです。
ミュゼプラチナムは破産するの?
国内企業からの資金支援を受ける
ミュゼプラチナムは国内優良企業からの資金支援を受けることを3月21日発表のお知らせで公表しています。
この資金支援で財務・運営の再構築を進め、安定したサービス提供を目指すと発表しており、破産を避けるためと思われます。
ただし、具体的な企業名や資金額などは明かしていません。
経営が厳しい状況は変わらない
資金支援を受けると発表しましたが、今回の報道によりブランドイメージの低下や顧客離れも懸念されるため、依然として経営が厳しい状況であることは変わりないでしょう。
過去にも経営破綻に近いことが数回
ミュゼの経営が厳しくなったことは今回が初めてではありません。
2015年にも解約が急増し、売上計上分に見合う施術サービスの提供コストを賄えなくなり、巨額赤字に転落、前受金に対する解約返金や未実施サービス債務も負担となり、財務破綻寸前まで追い込まれています。
この時、ミュゼプラチナムの事業は新会社「株式会社ミュゼプラチナム」に譲渡され、2016年1月には株式会社RVHの100%子会社となり、RVHの支援を受けて再建を図っています。
RVH傘下に入った後、ミュゼプラチナムは広告宣伝費の削減やサービス改善に取り組み一時的に業績を持ち直しましたが依然として広告費負担や顧客獲得競争が重荷となり、完全な再建には至らなかったといわれています。
どうして脱毛サロンは経営が悪くなる?
前払い式で新規顧客減少すると資金調達が難しくなる
ミュゼプラチナムをはじめ多くの脱毛サロンは、契約時に将来の施術料金を一括前受けし、それを即売上に計上し店舗拡大や広告費に投下する前払い式のビジネスモデルを採用しています。
新規顧客が伸びる成長期には有効な方法ですが、新規顧客獲得が伸び悩むと途端に資金繰りが難しくなってしまうのです。
過去には銀座カラーや脱毛ラボも破産
過去にはあ同じように脱毛サロンが破産しており、その原因の一部にやはり前払い式のビジネスモデルが関わっていると言われています。
このビジネスモデルから脱却を図らないと、どんなに大手の脱毛サロンでもこの失態を繰り返していくと考えられます。
キレイモはミュゼが買収
2022年に新型コロナウイルスの影響で経営が悪化し、従業員への給料未払いと顧客への返金遅延が発生した脱毛サロンの〝キレイモ〟は記憶に新しいでしょう。
そんなキレイモ、実は2023年にミュゼプラチナムに事業譲渡をしています。
この譲渡により、キレイモの店舗はミュゼプラチナムの運営下に置かれ、サービスは継続されますが、今回のミュゼの一時休業でキレイモと同じ道を辿らないといいですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここ数年立て続けに脱毛サロンの倒産・破産あり、消費者としてもお金を払っている以上不安が尽きないですよね。
大手だからと安心できないのが心配ですが、今回のミュゼは資金援助を受けると公表しており、それでうまいこと事業再建できることを願います。
